◎エルサルバドルの憲法は同一人物が2期連続で大統領を務めることを禁じているが、1期(5年)間隔を空ければ立候補できる。
エルサルバドルのブケレ大統領(Getty Images/AFP通信)

エルサルバドルの与党が来年行われる大統領選の候補に現職のブケレ(Nayib Bukele)大統領を指名した。現地メディアが10日に報じた。

同国の大統領選は来年2月4日に予定されている。

エルサルバドルの憲法は同一人物が2期連続で大統領を務めることを禁じているが、1期(5年)間隔を空ければ立候補できる。

ブケレ氏はストリートギャングの厳しい取り締まりで圧倒的な支持を集めているものの、この取り締まりは国際社会では物議を醸している。

同国の最高裁判所は2021年9月、ブケレ氏の主張を認め、選管に立候補を許可するよう命じた。

アナリストたちはブレケ氏の再選表明と最高裁の判決を「とんでもないもの」と糾弾している。

ブケレ氏は10日、自身のツイッターアカウントに声明を投稿し、欧米のメディアを嘲笑した。「欧米のメディアはエルサルバドルの大統領を決めるのは国民ではないと言っていますね...」

最新の世論調査によると、ブケレ氏の支持率は90%近くに迫り、ストリートギャングを取り締まる非常事態法は圧倒的な支持を集めているようだ。

この1年以上に渡る非常事態法により、同国のギャングまたはギャングと疑われる市民約7万が逮捕され、その大半が裁判を受けることなく刑務所に勾留されている。

この非常事態法は国際社会で物議を醸しており、権利侵害の苦情が数千件寄せられているとされる。しかし、ギャングの絶え間ない暴力に直面してきた市民と街は闕きを取り戻しつつあるようだ。

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