キューバ西部で大規模停電、火力発電所でトラブル、数百万人に影響
国営メディアも国内最大規模の発電能力を持つ火力発電所でトラブルがあったと報じたが、詳細は明らかになっていない。
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キューバ西部を中心に大規模な停電が発生し、首都ハバナやその周辺を含む数百万人が影響を受けている。現地メディアが4日に報じた。
国営電力会社はX(旧ツイッター)に声明を投稿し、「西部地域で広範囲にわたるブラックアウトが起きた」と述べ、復旧作業を進めていると明らかにした。停電は西端のピナール・デル・リオ県から中央部に至る広い範囲に及び、復旧の目途は立っていない。原因も不明である。
AP通信は当局者の話しとして、「火力発電所のボイラーで火災を含むトラブルが発生し、西部地域の送電網が影響を受け、大規模停電に発展した」と伝えている。
国営メディアも国内最大規模の発電能力を持つ火力発電所でトラブルがあったと報じたが、詳細は明らかになっていない。キューバでこのような停電は珍しくなく、数百万人が影響を受けたのは数カ月ぶりである。
キューバの電力システムは長年にわたって老朽化や設備の不備に悩まされ、慢性的な燃料不足や発電能力の不足によって停電が常態化している。こうした状況は世界的なエネルギー供給網の混乱や輸入燃料価格の高騰に拍車をかけているとみられ、共産党は燃料消費を抑えるための緊縮政策を導入している。航空燃料も不足し、複数の空港でジェット燃料が利用できない状況にある。
特に電力網は化石燃料への依存度が高く、老朽化した火力発電所が電力供給の基盤となっているため、燃料の供給不安はそのまま停電につながるリスクを高めている。専門家の間では、燃料不足が慢性的な停電の根本的な原因であり、再生可能エネルギーの導入や電力網の近代化が急務だと指摘する。
現地では、多くの住民が長時間にわたって電力を欠いた状態で暮らし、特に老人ホームや病院など、電力に依存する施設への影響が懸念されている。また停電に伴い飲料水供給や通信手段も影響を受け、生活インフラ全般が機能不全に陥っている。当局は緊急発電設備を稼働させるとともに、重点的に復旧作業を進めているものの、復旧時期は未定である。
政府はこの危機について、燃料不足が電力セクターに深刻な影響を与えていると述べ、社会全体での節電や燃料節約の必要性を強調している。国民に対しては節電を呼びかけるとともに、停電地域での安全確保と生活支援を進める方針を示した。過去数カ月で同規模の停電が立て続けに発生していることは、国の電力インフラの脆弱性を改めて浮き彫りにし、長期的なエネルギー政策の抜本的な見直しが求められている。
