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メキシコ当局、軍部隊による6人射殺事件を調査中

タマウリパス州はメキシコで最も危険な地域のひとつであり、湾岸カルテルから派生した複数のギャング、世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル」、その他カルテルが血生臭い縄張り争いを繰り広げている。
メキシコのシェインバウム大統領(ロイター通信)

メキシコ当局が北部タマウリパス州で軍部隊が6人を射殺した事件を調査している。

シェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は8日の定例会見でこの事件に言及。軍部隊の行動を検証するよう命じたと明らかにした。

またシェインバウム氏は「銃器の使用は合理的でなければならず、いかなる理由があろうと、法律を遵守しなければならない」と強調した。

タマウリパス州当局によると、この事件はヌエボラレド近郊の高速道路で6日夜に発生。陸軍の車両3台のうち1台に白いピックアップトラックが衝突したという。

部隊はこのトラックを脅威と判断し、銃撃。6人が死亡した。

当局は7日の声明で、「兵士たちは脅威を感知し、必要な措置を講じた後、武器を使用した。その結果、現場で5人が死亡、さらに3人が負傷した」と説明した。6人目の犠牲者は後に病院で死亡した。

6人の身元は明らかになっていないが、一部の地元メディアは麻薬組織「湾岸カルテル」から派生したギャングの戦闘員と伝えている。

タマウリパス州はメキシコで最も危険な地域のひとつであり、湾岸カルテルから派生した複数のギャング、世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル」、その他カルテルが血生臭い縄張り争いを繰り広げている。

ヌエボラレドは長い間、悪名高い麻薬カルテル「ロス・セタス」の支配下に置かれ、現在はその分派であるギャングや別のカルテルが縄張り争いを続けている。

メキシコはシリアやアフガンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつであり、麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人、それに巻き込まれて行方不明になった人は11万5000人以上と推定されている。

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