◎米当局がオブラドール政権の疑惑を調査したとされる記事が米国内で報じられたのはこの数週間で2回目である。
メキシコのオブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は23日、2018年の大統領選直前と大統領就任後に側近が麻薬カルテルから現金を受け取ったという米メディアの報道を否定した。
ニューヨーク・タイムズ紙は匿名の米政府高官の話しとして、「この疑惑の調査は現在棚上げされている」と伝えている。
米当局がオブラドール政権の疑惑を調査したとされる記事が米国内で報じられたのはこの数週間で2回目である。
タイムズによると、米当局はこの疑惑の調査を正式に開始しておらず、情報提供者の申し立てが正確か否かも現時点では不明だという。
オブラドール氏は定例会見でタイムズを非難。この記事を「とんでもないでっち上げ」と呼んだ。
またオブラドール氏は「何の根拠も示さないフェイクが垂れ流されている」と述べ、米政府に対応を求めた。
ホワイトハウスのカービー(John Kirby)戦略広報調整官は22日午後の記者会見で、「オブラドール大統領に対する調査はない」と断言した。
複数の米メディアは先月下旬、米当局が2006メキシコ大統領選に立候補したオブラドール氏の側近が麻薬カルテルから資金を受け取ったか否かを調査していたと報じた。
オブラドール氏はこの記事にも強く反発。米政府を厳しく非難し、「移民問題に関する協議を打ち切っていもいいんだぞ」と声を荒げていた。