◎米国で働くメキシコ人移民は昨年、自国の家族に630億ドルを送金した。
メキシコのシェインバウム大統領(ロイター通信)

メキシコシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は18日、トランプ次期米政権と軋轢が生じているにもかかわらず、移民を「英雄」と称賛し、それを称える「讃美歌」をリリースした。

シェインバウム氏は定例会見で米国に住むメキシコ移民を称え、ニューシングル「移民賛歌」を披露。英語とスペイン語が混じった歌詞には「Where we are from, no nos rajamos(私たちはあきらめない)」というフレーズが含まれている。

米国で働くメキシコ人移民は昨年、自国の家族に630億ドルを送金した。

トランプ氏はメキシコとカナダの麻薬・移民流入対策に不満を示し、1月20日の就任初日にメキシコ、カナダ、中国の全輸入品に関税を課すと表明。カナダとメキシコは25%、中国には10%の追加関税を課すとしている。

シェインバウム氏の曲には「Cambiamos de lugar, no de bandera(私たちは場所を変えるのであって、国を変えるのではない)」とある。

米国には約1100万人のメキシコ人が住んでいる。国連によると、そのうち約500万人は正規の文書を持たない不法移民とみられる。人々は麻薬カルテルによる暴力や機会不足のためにメキシコを脱出せざるを得なかった。

シェインバウム氏が新曲を披露した同じ日、北東部タマウリパス州レイノサの移民保護施設は麻薬カルテルとみられる武装集団が施設に侵入して多くの移民を誘拐しているとして、移民の新規受け入れを停止すると表明した。

カルテルは移民の不法入国を支援することで1人あたり数千ドルの利益を上げ、支払いを拒む者を誘拐したり、処刑する。

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