◎メキシコはシリアやアフガニスタンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつとされ、麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人と推定されている。
メキシコ警察の特殊部隊(Getty Images)

メキシコの警察当局は1日、中部グアナフアト州で集団墓地が2カ所見つかったと発表した。

州警察などによると、墓地は州郊外の集落近くで見つかったという。地元メディアは情報筋の話を引用し、「何者かが遺体を処理、埋葬した可能性が高い」と報じている。

警察は遺体の数を明らかにしていないが、人権団体「Hasta Encontrarte(あなたを見つけるまでは、の意)」は先週、この近くで人間とみられる遺体が入った袋を41個発見したと報告していた。

州検察は声明で、「遺骨の身元確認を行う」と発表した。

報道によると、警察や法医学関係者などで構成されるチームはHasta Encontrarteの通報を受け、集団墓地が見つかった地域を数日かけて調査したという。

メキシコでは行方不明者を捜索するボランティア団体が数多く活動している。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のメキシコ事務所は今年、全国の行方不明者が確認されているだけで10万人を超えていることに深刻な懸念を表明した。

地元メディアは目撃者の話を引用し、「行方不明者の家族たちは墓地の近くで人間の足を咥えた犬が見つかったという情報を頼りに墓地を発見した」と報じている。

グアナフアト州は複数の麻薬カルテルとギャングが活動する地域のひとつである。

メキシコはシリアやアフガニスタンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつとされ、麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人と推定されている。

2022年8月30日/メキシコ、首都メキシコシティ、「強制失踪の被害者のための国際デー」のイベント(Eduardo Verdugo/AP通信)
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