◎数千人の農民たちは6日、首都メキシコシティと中部プエブラ州を結ぶ主要高速道路を占領し、バリケードなどを設置。多くのトラックや乗用車がこれに巻き込まれ、身動きできなくなった。
メキシコ中部プエブラ州と首都メキシコシティを結ぶ高速道路入り口(AP通信)

メキシコ最大の労働組合連合会「メキシコ労働組合連盟(CTM)」は8日、首都メキシコシティと中部プエブラ州を結ぶ主要高速道路がデモ隊に占領され、丸2日間通行できなくなっていることに深刻な懸念を表明した。

数千人の農民たちは6日、この高速道路を占領し、バリケードなどを設置。多くのトラックや乗用車がこれに巻き込まれ、身動きできなくなった。

農民たちは数十年前にこの高速道路が建設される際、政府が収容した土地の代金を支払わなかったとして、現在の地価でそれを支払うよう要求している。

中央政府はデモ隊の権利を侵害するとして、強制排除には踏み切らないとしている。

このデモに参加した男性は地元テレビ局の取材に対し、「警察が強制排除に踏み切った場合、全国の農家が一斉ストを開始することになる」と語った。

立ち往生しているトラック運転手たちは高速道路を通行する権利が侵害されているとして、政府に対応を求めている。

ある運転手はAP通信の取材に対し、「水も食べ物も持っておらず、途方に暮れている」と語った。

CTMはこの事態を受け、政府に対応を求める声明を発表。「このような事態が頻発すれば、何万人もの雇用や経済に影響を与えることになる」と警告した。

プエブラ州のCTM支部もSNSに声明を投稿。「政府の対応は不十分である」と書き込んだ。「政府はデモ隊の権利を尊重すると言って何の行動も起こさず、土地の代金も支払わないつもりだ...」

デモの主催者によると、政府が交渉に応じた場合、封鎖を解除する用意があるという。現場周辺には州兵と警察が配備され、その一部は立ち往生している運転手たちに水や食料を配っている。

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