◎少なくとも3人の武装集団が病院に押し入ろうとして警備員と銃撃戦になり、医師が巻き込まれた。
2018年6月22日/メキシコ軍の兵士(Getty Images/AFP通信)

メキシコ北部シナロア州クリアカンの病院で銃撃戦が発生し、医師を含む少なくとも4人が死亡した。地元当局が29日、明らかにした。

それによると、事件は28日深夜に発生。クリアカンの中心部にある病院に正体不明の武装集団が押し入ったという。

シナロア州は世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」の本拠地である。

州警察によると、少なくとも3人の武装集団が病院に押し入ろうとして警備員と銃撃戦になり、医師が巻き込まれたという。

警備員は銃撃戦の末、2人を射殺。もう1人を拘束し、警察に引き渡した。

しかし、この1人は警察官に襲いかかり、もみ合いになった後、警察官の銃を奪って自殺した。

地元メディアによると、この3人組は病院に入院していた患者を仕留めるために襲撃したとみられる。州警察は病院を封鎖し、捜査に当たっている。

この患者の身元および入院した経緯は明らかになっていない。

シナロア州は麻薬王「エル・チャポ」ことグスマン(Joaquin Guzman)受刑者の息子たち、その他の親族、シナロア・カルテルの複数の派閥による抗争の舞台となっている。

カルテルやそれとつながりのあるギャングは対立組織の構成員を仕留めるために病院や警察署を襲撃することが多々ある。

一部の地元メディアは情報筋の話しとして、「シナロア・カルテルと対立する同国№2の麻薬カルテル・ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)が病院襲撃に関与した可能性がある」と伝えている。

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