◎地雷の威力は道路に大きなクレーターができるほど強く、警察官4人と民間人2人が死亡、少なくとも14人が負傷した。
2022年6月29日/メキシコ、北東部タマウリパス州シウダビクトリア(Stringer/ロイター通信)

メキシコ中部ハリスコ州で麻薬カルテルが組織的に仕掛けたとみられる地雷が爆発し、警察官4人と民間人2人が死亡した。地元警察が12日、明らかにした。

それによると、州都グアダラハラ郊外の道路に設置された即席爆発装置(IED)少なくとも7発がほぼ同じタイミングで爆発し、車両4台が巻き込まれたという。

ハリスコ州検察は声明で、「地雷の威力は道路に大きなクレーターができるほど強く、警察官4人と民間人2人が死亡、少なくとも14人が負傷した」と明らかにした。

地元メディアによると、カルテルのIEDで警察官が殺害されたのは初めて。カルテルは近年、爆弾を投下できるドローンやロケットランチャーで警察を攻撃するようになった。

死亡した民間人2人はたまたま車で現場を通りかかり、爆発に巻き込まれたとみられる。

検察はIEDが遠隔操作で爆破された可能性があるとして、捜査を進めている。

負傷者14人のうち12人は民間人。その中には9歳、13歳、14歳の子供が含まれていた。さらに、そのうち何人かは重体と伝えられている。

陸軍は現場に爆弾処理班を派遣し、爆発しなかった8個目のIEDから信管を外した。

ハリスコ州知事室はフェイスブックに声明を投稿。「現場の道路にはIED8個が意図的に設置されていた」と書き込んだ。

同知事室はこの攻撃にどのカルテルが関与したかは明言しなかったが、グアダラハラは麻薬カルテル「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」の縄張りであり、他のカルテルやギャングとの抗争が各地で報告されている。

西部ミチョアカン州で昨年発生したIEDによるテロ攻撃では陸軍兵士10人が負傷。民間人が亡くなっている。当局はこの攻撃にハリスコ新生代が関与しているとみている。

中央政府は11日、中部グアナフアトの麻薬カルテルもしくはギャングが警察官を殺害するために自動車爆弾を使ったと明らかにした。

グアナフアト州ではハリスコ新世代と麻薬組織「湾岸カルテル」が支配権をめぐって長年抗争を繰り広げてきた。

この戦いではグレネードランチャー、RPG、塹壕、自家製装甲車、小型爆弾を投下するために改造されたドローンなどが使われている。

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