◎メキシコ南西部ではギャング間抗争が激化し、暴力事件が急増している。
メキシコ政府は24日、南部ゲレロ州に陸軍兵士を治安部隊員300人を派遣した。
ゲレロ州では23日、市内の高速道路で警察官13人の遺体が見つかった。警察は麻薬カルテルもしくはギャングが関与しているとみて捜査している。
同州では警察に対する待ち伏せ攻撃が多発しており、23日だけで少なくとも3件発生した。
オブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は24日の定例会見で犠牲者に哀悼の意を表し、ゲレロ州に治安部隊300人を追加派遣したと明らかにした。
地元メディアによると、高速道路で発見された遺体には手錠がかけられていたという。
警察は事件の詳細を明らかにしていないが、地元メディアは当局者の話しとして、「麻薬カルテルもしくはギャング間抗争に巻き込まれた可能性が高い」と伝えている。
メキシコ南西部ではギャング間抗争が激化し、暴力事件が急増している。
今年に入り、麻薬組織ファミリア・ミチョアカーナによる攻撃で警察官2人と市民3人が死亡。8月には同組織と対立するギャングのリーダーが暗殺された。
南西部地域の住民は警察の取り締まりが機能していないことに不満を募らせている。
麻薬カルテルの犯罪を追跡している団体によると、今年国内で殺害された警察官は少なくとも341人。昨年は403人の死亡が確認された。