◎事故は州都モンテレイ首都圏のサンペドロガルサガルシアで22日夜に発生した。
2024年5月22日/メキシコ北部ヌエボレオン州、大統領候補者の集会場の入り口(AP通信)

メキシコ北部ヌエボレオン州の大統領候補者の選挙集会でステージが強風により倒壊した事故について、地元当局は24日、「強風は何の前触れもなく発生し、誰も予測できなかった」という見解を繰り返した。

事故は州都モンテレイ首都圏のサンペドロガルサガルシアで22日夜に発生。市民運動党(MC)の大統領候補であるアルバレスマイネス(Jorge Álvarez Máynez)氏の集会で照明などが取り付けられたステージ壇上の骨組みが倒壊し、9人が死亡、189人が重軽傷を負った。

群衆に退避する時間はほとんどなかったとみられる。

ヌエボレオン州当局は事故発生から数時間後、「強風は何の前触れもなく吹き荒れ、ステージを破壊したようだ」と声明を出した。

州知事も同様の見解を示し、「強風に関する警報はひとつも出ていなかった」と述べた。

しかし、気象台は事故が発生する6時間以上前に、この地域で最大20m/sの強風が吹き、木々や看板が倒れる可能性があると警告を出していた。同日午後6時28分には竜巻注意情報を出している。

MCは集会を強行した理由を明らかにしていない。

一方、中央政府は一部メディアが「MCが気象台の警告を無視して集会を強行した」と報じたことを批判。「突風を予測できる人間はひとりもいない」と主張した。

オブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は定例会見で、「MCに非がないことを知っている。彼らは他の候補と同じように集会を開いていたのだ」と語った。

またオブラドール氏は事故を「天災」と呼び、MCに責任はないと主張した。「突然の突風を、未来を予測できる人間はひとりもいないのです...」

アフィリエイト広告
スポンサーリンク