メキシコ、スクリューワームハエ症(蠅蛆症)の防除対策強化

▽スクリューワームハエ症はハエの幼虫が皮膚や組織に寄生し、組織を破壊することで感染する病気。主に動物(特に家畜)が感染し、ヒトが感染することもある。
メキシコのシェインバウム大統領(左)とトランプ米大統領(Getty Images)

メキシコシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は28日、スクリューワームハエ症(蠅蛆症)の防除対策を強化していると明らかにした。

米政府は週末、メキシコスクリューワームハエ症の感染予防対策を強化しない場合、メキシコからの家畜輸入を制限する可能性があると警告していた。

スクリューワームハエ症はハエの幼虫が皮膚や組織に寄生し、組織を破壊することで感染する病気。主に動物(特に家畜)が感染し、ヒトが感染することもある。

ロリンズ(Brooke Rollins)米農務長官はメキシコに宛てた書簡をX(旧ツイッター)に投稿。「4月30日までにこの問題が解決されなければ、畜産物の輸入を制限する」と書いていた。

それによると、メキシコ政府が害虫駆除のため雇った会社のひとつは駆除剤の空中散布を適切に行っていないという。

メキシコ政府はこれに反発し、「米国が散布用飛行機の安全を確保するために必要な部品に高い関税を課しているため、業者は散布の回数を制限せざるを得ない」と主張している。

メキシコ農務省はロリンズ氏の書簡に回答したと明らかにした。

シェインバウム氏は定例会見でこの対応について質問された。「メキシコは多くの防除システムを導入していますが、現在、スクリューワームハエ症の蔓延を防ぐため、全土で防除対策を強化しています...」

米国はメキシコの家畜、特に牛を大量に輸入している。米農務省によると、先月米国がメキシコから輸入した牛は約2万4000頭で、前年の11万4000頭から大幅に減少した。

米国はメキシコでスクリューワームが発見された後、24年11月下旬に家畜の輸入を停止。農務省はその後、家畜の健康状態を評価する新しいプロトコルに基づき、2月に制限を解除した。

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