メキシコ中銀副総裁、利下げサイクル停止を示唆、インフレ率再上昇
国家統計局INEGIは9日、25年5月の消費者物価指数(CPI)を公表。前年同月比4.42%増で、市場の予想と中央銀行の目標値(2~4%)を上回った。
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メキシコ中央銀行のヒース(Jonathan Heath)副総裁は11日、インフレ率が再上昇していることを受け、利下げサイクルを一時停止する可能性があると明らかにした。
ヒース氏は経済紙エル・エコノミスタのインタビューで、「政策金利の引き下げを一時停止する可能性がある」と語った。
国家統計局INEGIは9日、25年5月の消費者物価指数(CPI)を公表。前年同月比4.42%増で、市場の予想と中央銀行の目標値(2~4%)を上回った。4月は3.93%であった。
ヒース氏は「インフレ率の小幅な上昇は一時的なものであり、今後数ヶ月で再び低下傾向に戻るものと予想している」と述べた。
中銀は先月の金融政策決定会合で政策金利を0.5%引き下げ、8.50%に設定。3会合連続の利下げとなり、22年以降で最も低い水準となった。
インフレ率の上昇は経済の先行き不透明感を煽っているが、中銀は今月の会合でも利下げに踏み切るという観測が高まっている。
一部のエコノミストはインフレがコントロール下にある場合、利下げのペースが鈍化する可能性があると指摘してきた。
メキシコのインフレ率は22年に8.7%という20年以上ぶりの高水準に達した後、中銀の目標値(2~4%)まで低下した。