▽次回の金融政策決定会合は5月15日に予定されている。
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メキシコ中央銀行のヒース(Jonathan Heath)副総裁は7日、経済の減速に伴い、政策金利を引き下げる余地はまだあると表明した。
中銀は3月、政策金利を0.5%引き下げ、9.0%に設定。インフレの鈍化を強調する一方、貿易摩擦と経済見通しの悪化に関連する不確実性の高まりを警告した。利下げは2会合連続であった。
ヒース氏は金融グループ「バノルテ」が7日に公開したインタビューで、「すべてのシナリオにおいて、中銀は米国と同様、メキシコ経済が減速すると予想している」と語った。
またヒース氏は「経済の停滞はインフレ圧力の低下につながり、中銀がより緩やかな金融スタンスをとる余地を与える」と強調した。
さらに、「我々は米国が課す関税に関連するリスクに直面し、依然として制限的な金融スタンスをとっているが、以前予想されていたよりも制限的ではなく、より緩やかなものになりつつある」とした。
そして、「その不確実性はインフレの加速にはつながらないとみている」と述べた。
次回の金融政策決定会合は5月15日に予定されている。
メキシコの25年第一四半期(1~3月)のGDP伸び率は市場の予想を上回り、前年比プラス0.2%。テクニカル・リセッションを回避した。
国際通貨基金(IMF)は先月末に公表した2025世界経済見通しで、トランプ米政権の関税がメキシコ経済に打撃を与え、25年GDPが0.3%縮小すると予想。1月時点の予想はプラス1.4%であった。
メキシコ財務省は25年のGDP伸び率をプラス1.5~2.3%と予想している。