◎今年の闘牛シーズンは2月20日に首都メキシコシティで開催されたイベントで閉幕した。
メキシコの連邦議会は国の観光産業と雇用を支えている闘牛を禁止するかもしれない。
今年の闘牛シーズンは2月20日に首都メキシコシティで開催されたイベントで閉幕した。
連邦議会の動物福祉委員会は昨年、動物の虐待と死に至る可能性のある残酷な公共イベントを禁止する法案を議会に送った。議会は法案の審議入りを見送っている。
動物愛護団体で活動するアルベルト・ルビアノス氏はソーシャルメディアに「議員たちは動物保護より収入を優先した」と投稿し、議会の対応を非難した。
動物愛護団体の見積もりによると、闘牛産業は約3,000人の仕事を生み出し、数万人の生活を支えているという。しかし、闘牛協会は団体の見積もりを却下し、実際はその10倍の雇用を生み出していると主張した。
メキシコシティの闘牛場周辺で働く労働者は法案に深刻な懸念を表明している。
闘牛場の外で露店を営む女性はAP通信の取材に対し、「大統領は今すぐ何とかしてください」と訴えた。「私は闘牛のおかげで9人の子供を育てることができました。闘牛がなくなれば、街の観光客は激減し、露店、飲食店、その他の商店は甚大な被害を受けるでしょう」
2013年以来、4つの州が闘牛を法定に禁止しており、地元メディアが最近行った世論調査でも禁止を支持する声はかなり高い。最大の開催地であるメキシコシティが闘牛を禁止すれば、メキシコの闘牛文化が後退することは避けられない。
闘牛グッズやポスターを販売する露天商の男性は、「反対する人たちの権利を尊重するが、私は賛成できない」と語った。「私は闘牛を芸術、文化の一部とみなし、それで生計を立てています」
メキシコシティの闘牛場近くでは20日、闘牛の禁止を支持する団体がデモを行い、連邦議会に法案の審議入りを求めた。
動物愛護団体で働いている女性は地元メディアの取材に対し、「牛を痛めつける文化などいらない」と憤慨した様子で語った。「サーカス団(闘牛協会)は人間の友達である牛を叩き、蹴り、刺し、痛めつけて収益を上げています。自分がされて嫌なことは動物にもしないでください」
地元メディアによると、20日のイベントでは闘牛をスタジアムに移送する職員数名がツノで突かれ負傷したという。
過去の抗議デモ
過去の抗議デモ