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▽トランプ氏は数百万人の不法移民を排除する米国史上最大の強制送還を実行すると宣言している。
2023年3月31日/メキシコ、北部チワワ州シウダー・フアレスの移民収容施設前(Fernando Llano/AP通信)

メキシコ北部チワワ州シウダー・フアレスでトランプ(Donald Trump)米大統領による不法移民強制送還に備える準備が進められている。

当局は米国から送還される、もしくは米国への立ち入りを認められなかった移民が激増することに備え、国境近くに巨大な仮説シェルターを建設中だ。

地元メディアによると、このシェルターは数千人を収容できるという。

現場で建設工事を管理する市の担当者は22日、ロイター通信の取材に対し、「米政府の強制送還に備える必要がある」と語った。

「皆、前例のない波がやってくる、国境周辺が移民で埋め尽くされると恐れています...」

トランプ氏は20日、不法移民の強制送還を開始する大統領令に署名。さらに、南部のメキシコ国境に非常事態を宣言し、軍を投入する命令にも署名した。

シェルターの建設現場では数百人が大急ぎでシェルター本体、仮設トイレ、炊事場などを準備している。

広大な空き地には数十台の大型トラックが集まり、重機を使って建設機材をおろしている。

中央政府は現在、北部の9つの都市にシェルターと受け入れセンターを建設している。

この取り組みは「メキシコはあなたを受け入れる」と名付けられ、国境警備当局は強制送還、もしくは米国への立ち入りを認められなった「メキシコ人」に食料、仮住まい、医療ケア、身分証明書の取得支援を提供する。

それ以外の移民は受け入れセンターや既存の移民施設に送られ、正規の亡命・庇護申請手続きを行ったりする。自国に戻る場合は当局が用意するバスで移動可能だ。

トランプ氏は数百万人の不法移民を排除する米国史上最大の強制送還を実行すると宣言している。しかし、この規模の送還には莫大な費用と時間がかかる。送還は何年にも渡って続くだろう。

メキシコのシンクタンクCOLEF(El Colegio de la Frontera Norte)が米国の国勢調査に基づき分析したデータによると、約500万人のメキシコ人が正規のビザ(査証)を持たず、無許可で住んでいる。

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