◎麻薬カルテル「ロス・セタス」の戦闘員は11年前、北東部ヌエボレオン州モンテレイのカジノを襲撃。店内にガソリンをぶちまけ、火を放った。
メキシコ政府は31日、2011年のモンテレイ・カジノ襲撃放火事件で死亡した52人の遺族に謝罪した。
内務省報道官は記者会見で、「当時の警察はカジノの安全対策を行っていた」と述べた。
悪名高い麻薬カルテル「ロス・セタス(Los Zetas)」の戦闘員は11年前の8月25日、北東部ヌエボレオン州モンテレイのカジノを襲撃。店内にガソリンをぶちまけ、火を放った。
警察によると、ロス・セタスはモンテレイの一部のカジノが「みかじめ料」の支払いを断ったため、市内のカジノを襲撃していたという。
政府はこの攻撃を防げず、ロス・セタスの戦闘員に有罪判決を下すこともできなかった。
犠牲者の遺族は共同声明で、「この遺憾な出来事が政府の活動方針を変え、二度と同様の事件が起きないよう対策を強化することを願っている」と述べた。
モンテレイ・カジノの襲撃事件は2006年に本格化した麻薬戦争における最悪の攻撃のひとつであった。
武装した男たちはカジノに乱入し、店内にいた人々に床に伏せるよう命じ、ガソリンをぶちまけ、火を放った。
それから10年後、この事件で有罪判決を受けたのは、ロス・セタスとつながりがあるとみられる銃器を所持していた5人のみである。
ロス・セタスはメキシコで最も危険な麻薬カルテルと恐れられていたが、現在は複数の文派に分かれ弱体化したと考えられている。