メキシコ・グアテマラ首脳会談、マヤ鉄道の延伸などについて協議
マヤ鉄道はカリブ海の人気リゾート地カンクンと遺跡を結ぶ全長約1500キロの環状鉄道である。
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メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領が15日、グアテマラ北部を訪問し、アレバロ(Bernardo Arévalo)大統領と会談した。
両首脳は麻薬カルテルによる暴力の激化、国境の安全保障、そして両国の国境を越える議論の的となっている鉄道延伸プロジェクトについて協議した。
両首脳は移民問題、法執行、経済開発における協力強化で合意した。しかし、23年末に部分開業したメキシコの「マヤ鉄道」をメキシコ南部からグアテマラとベリーズまで延伸する提案については合意に至らなかった。
このアイデアはメキシコのオブラドール前政権が提唱したものの、アレバロ氏から懐疑的な反応を受けていた。
アレバロ氏はこのプロジェクトが未開発地域に経済的な可能性をもたらすことを認識しつつも、メキシコで引き起こしたような環境破壊を伴う建設は絶対に認めないとの立場を堅持している。
マヤ鉄道はカリブ海の人気リゾート地カンクンと遺跡を結ぶ全長約1500キロの環状鉄道である。
その建設費用(開業分のみ)は当初の85億ドルから300億ドル(4.4兆円)に膨れ上がった。
アレバロ氏は会談後の共同記者会見で、マヤ鉄道の延伸は「私たちが共有するビジョン」だが、「このプロジェクトはグアテマラの生態系、特に北部のジャングルを保護するもので、侵害してはならない」と強調した。
またアレバロ氏は「慎重な環境調査が不可欠である」と述べた。