◎アカプルコは米国の観光客で賑わう人気観光地だったが、数年前から麻薬カルテルとギャング関連の抗争が続き、観光業が壊滅的な被害を受けた。
メキシコ当局は5日、南部ゲレロ州のリゾート地アカプルコにあるバーで男が銃を乱射し、少なくとも5人が死亡したと発表した。
州検察によると、容疑者は現行犯逮捕されたという。店内で男性3人の死亡が確認され、残り2人は市内の医療機関で死亡したと伝えられている。
また州警察はアカプルコの別の場所でも何者かが銃を乱射し、3人が射殺されたと明らかにした。
アカプルコは米国の観光客で賑わう人気観光地だったが、数年前から麻薬カルテルとギャング関連の抗争が続き、観光業が壊滅的な被害を受けた。
海外の観光客がアカプルコを利用することはほとんどなくなったが、首都メキシコシティの市民はこの町を保養地として利用している。
地元メディアによると、メキシコシティとアカプルコを結ぶ幹線道路では強盗(未遂含む)が多発しているという。
ゲレロ州警察はこの地域のパトロールを強化している。
AP通信によると、ギャングと見られる武装勢力はアカプルコの幹線道路にタイヤを積み上げ、車両の通行を妨害し、金銭を要求したり車を奪ったりするという。
隣のミチョアカン州でも5日、男性5人のバラバラ遺体が発見された。
地元メディアによると、この5人は地元の薬物更生施設の職員で、1カ月ほど前から行方不明になっていたという。
メキシコはシリアやアフガニスタンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつとされ、2006年頃から本格化した麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人と推定されている。