◎事件は州都トゥストラ・グティエレス郊外の高速道路で先月28日に発生した。
メキシコ南部チアパス州で武装集団に誘拐された男性警察職員16人が生還した。地元当局が1日に明らかにした。
事件は州都トゥストラ・グティエレス郊外の高速道路で先月28日に発生。武装集団の車列が警察の人員輸送用トラックの進路を妨害、女性職員17人を現場に残し、16人を連れ去った。
同州知事室はツイッターに声明を投稿。「男性職員16人が6月30日の午後に解放された」と書き込んだ。
当局は16人が解放された経緯を明らかにしていない。
地元紙によると、誘拐犯はチアバス州の警察幹部3人の解任と先週別のギャングに誘拐された歌手の解放を要求していたという。
オブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は先月末の記者会見で、「誘拐された16人は州の刑務所に勤務しており、看守もしくは管理スタッフとして働いていたようだ(非正規雇用とみられる)」と述べていた。
事件発生後、当局は1000人以上の人員を投入して誘拐犯の行方を追っていた。
一方、AP通信は警察筋の話しとして、「16人は自力で州警察本部に戻った」と伝えている。
メキシコ南部のグアテマラ国境付近ではこの数カ月、麻薬組織「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」と麻薬カルテル「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」の領土争いがエスカレートし、ほぼ毎日銃撃戦、失踪事件、その他の犯罪が報告されている。
地元メディアによると、両カルテルは配下のギャングを使って領土争いを繰り広げているようだ。