◎それは商業用トラックに鋼板を溶接したものであり、各国の軍隊が保有する装甲車とは似ても似つかない。
メキシコ当局が麻薬カルテルの自家製装甲車14台を破壊した。陸軍が18日に明らかにした。
陸軍はカルテルの装甲車を「モンスター」と呼んでいる。それは商業用トラックに鋼板を溶接したものであり、各国の軍隊が保有する装甲車とは似ても似つかない。
陸軍報道官によると、それは前面に厚い鋼鉄製の突棒を溶接していたという。また、機関銃や砲口を持つものもあったようだ。少なくとも1台は陸軍の装甲車を模した緑色の迷彩カラーで仕上げられていた。
司法当局が18日に公表した映像には北東部タマウリパス州の軍事施設とされる場所で大型クレーンがモンスター1台をバラバラにするところが映っていた。
タマウリパス州は米テキサス州と国境を接し、麻薬組織「湾岸カルテル」など、少なくとも2つのカルテルが支配権を争っている。
当局はどのカルテルからモンスター14台を押収したか明らかにしていない。
専門家によると、モンスターはいかつい外観をしているが、実際には脆弱で、弱点だらけだという。
鋼鉄の装甲の影響で速度は遅く、扱いにくく、故障も多い。また、焼夷弾に弱く、発見されやすい。燃やされた状態で見つかることも珍しくないようだ。
カルテルは爆弾を投下できるドローンや即席爆発装置(IED)なども使用することがある。