◎メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領は24日、キューバは「抵抗の象徴」であり、国全体をユネスコ世界遺産に指定すべきだと提案した。
メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領は24日、キューバは「抵抗の象徴」であり、国全体をユネスコ世界遺産に指定すべきだと提案した。この日メキシコシティで開催された式典にはキューバの外相も出席していた。
一部のメディアは、「オブラドール大統領は1960年代半ばに事実上行き詰まったキューバを称賛し、冗談ではなく本気で世界遺産に指定すべきだと言ったように見えた」と報じた。
キューバ共産党は1962年のキューバ危機以来、アメリカの経済制裁に悩まされており、先日発生した抗議活動を厳しく取り締まったことで新たな圧力に直面した。
オブラドール大統領は演説の中で、「キューバは1959年(キューバ革命)以来、アメリカの敵意に立ち向かい続けています」と称賛し、キューバとの通商を制限する制裁は速やかに解除されなければならないと述べた。
またオブラドール大統領は、1951年に発足した米州機構(OAS)を「自律的な組織」に置き換えるべきだと提案した。OASは南北アメリカの安全保障や紛争の平和的解決などを目的とする組織で、キューバは1962年に追放された。
オブラドール大統領は、1800年代初頭に南米のいくつかの国をスペインの支配から解放するために戦った革命家のシモン・ボリバルを称賛したうえで、キューバに支援を提供すると約束した。「メキシコはキューバに食糧と医療援助を送ります。荷物を積み込んだ軍艦2隻は25日に出航します」
政府当局は22日の声明で、「軍艦はキューバに酸素ボンベ、注射針、注射器、米や豆などを移送する」と発表していた。
一方、ホワイトハウスは22日、今月初めに首都ハバナなどで発生した稀な抗議活動に対する共産党の厳しい取り締まりを非難し、一部のキューバ当局者に新たな制裁を科すと発表した。
ジョー・バイデン大統領は声明の中で、共産主義に立ち向かう民主的なキューバ国民を支持すると述べた。