◎メキシコ政府は西側の対ロシア制裁に参加していない。
メキシコのオブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は18日、週末に行われた独立記念日を祝う軍事パレードにロシア軍の連隊が参加したことを擁護し、西側の批判を一蹴した。
首都メキシコシティで行われたパレードには同国と外交関係のあるすべての国が招待されたという。
オブラドール氏は定例会見の中で、「中国人民解放軍の部隊もパレードに参加した」と指摘。「我が国は中立政策を取っており、全ての国に門戸を開いている」と強調した。
メキシコ政府は西側の対ロシア制裁に参加していない。
オブラドール氏は西側寄りの地元メディアがロシア連隊の参加を大々的に報じていると主張。「中立政策に不満を抱く西側陣営が我が国に圧力をかけているようだ」と主張した。
またオブラドール氏は「中国軍もパレードに参加したが、これほどの騒ぎにはならなかった」と述べた。「どうしてロシアはダメで中国はOKなの?」
在メキシコ・ウクライナ大使館は17日、X(旧ツイッター)に声明を投稿。「メキシコシティのパレードに参加したロシア連隊のブーツは血で汚れている」と糾弾した。
オブラドール氏率いる与党・国家再生運動(MORENA)の一部議員はウクライナ侵攻後もロシアへの支持を公の場で表明。オブラドール氏本人もウクライナに兵器を供与している米国を度々批判している。
オブラドール政権はロシア製コロナワクチン・スプートニクVを購入し続けており、キューバ産コロナワクチンと共に今年後半の追加接種で使用する予定だ。
メキシコの医療専門家たちはロシア、キューバ、そして同国が独自に開発したコロナワクチンの効果に疑問を呈している。