◎陸軍の部隊は21日、同州クリアカン郊外をパトロール中、襲撃を受けた。
メキシコ、北西部シナロア州クリアカン、陸軍の兵士(Getty Images)

メキシコ国防省は23日、陸軍の部隊が北西部シナロア州で麻薬カルテルの構成員19人を殺害したと明らかにした。

それによると、陸軍の部隊は21日、同州クリアカン郊外をパトロール中、襲撃を受けたという。

部隊は約30人の襲撃者に反撃。激しい銃撃戦の末、19人を殺害、少なくとも11人が現場から逃亡した。

この地域では9月上旬以来、世界最大の麻薬組織シナロア・カルテルの派閥間抗争で揺れている。

国防省は声明で、「陸軍部隊は麻薬カルテルの襲撃を退け、19人を殺害、現場から逃げた者たちを追跡している」と述べた。

また同省は「陸軍側の負傷者はゼロであり、正当防衛、憲法、法律、人権を完全に尊重して行動した」と主張した。

同省によると、部隊は現場で17丁の小銃と4丁の機関銃を押収したという。

シナロア州では7月下旬に米国でシナロア・カルテルの幹部2人が逮捕されて以来、派閥間の争いが続いている。このうち1人は麻薬王「エル・チャポ」ことグスマン(Joaquin Guzman)受刑者の息子である。

シナロア・カルテル内では現在、グスマンの息子に忠誠を誓う勢力と、同じく7月に逮捕された幹部に忠誠を誓う勢力による権力争いが起きているようだ。その結果、ジャーナリストや活動家などに対する脅迫が急増しているという。

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