◎ある動画には世界最大の麻薬組織「シナロアカルテル」の車列を歓迎し、戦闘員に花束を渡す女性が映っていた。
メキシコ警察の特殊部隊(Getty-Images/AFP通信/PAメディア)

メキシコのオブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は19日、麻薬カルテルを応援する住民を映した動画が多数拡散されたことに懸念を示し、国民に対し、カルテルを支援したり応援しないよう呼びかけた。

X(旧ツイッター)などで共有された動画には武装したカルテルの戦闘員とみられる男たちに手を振り、歓喜する人々の姿が映っていた。

これらの動画は南部チアパス州やグアテマラ国境近くで撮影されたと伝えられている。

ある動画には世界最大の麻薬組織「シナロアカルテル(Sinaloa Cartel)」の車列を歓迎し、戦闘員に花束を渡す女性が映っていた。

チアパス州ではシナロア・カルテルと「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」による縄張り争いが激化している。

オブラドール氏は定例会見で、「カルテルを支援したり、応援しないで」と国民に呼びかけた。

またオブラドール氏はカルテルの報復を恐れる市民がこのような動画に出演させられている可能性があると指摘した。「カルテルは動画を撮影し、SNSで宣伝活動を行っています。彼らは道路に並べ、手を振れと命じ、従わない者は殺すと脅迫するのです...」

さらに、「州兵施設や宿舎の建設に反対する者はカルテルに手を貸しているものとみなす」と警告した。

中央政府と州政府はカルテルの支配下にある地域を奪還する取り組みのひとつとして、州兵施設を拡充している。

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