◎シナロア州では7月下旬に米国でシナロア・カルテルの幹部2人が逮捕されて以来、派閥間の争いが続いている。
メキシコ、シナロア州クリアカン、陸軍の装甲車(Getty Images)

メキシコ北西部シナロア州の新聞社に12発の銃弾が撃ち込まれた。警察が18日、明らかにした。

それによると、正体不明の武装兵はこの新聞社が入るビルに計12発銃弾を撃ち込み、逃走したという。

この新聞社は世界最大の麻薬組織シナロア・カルテルの派閥間抗争が激化している州都クリアカンに本社を置いている。

同紙によると、ビルの壁に少なくとも4発の銃痕があり、オフィス前に駐車してあった新聞社の車にも銃弾が命中したという。ケガをした人はいなかった。

報道の自由を求める団体である「メキシカン・メディア・アライアンス(Mexican Media Alliance)」は声明で、「これは報道の自由と大衆の情報を得る権利に対する攻撃だ」と非難した。

地元メディアによると、襲撃者は2台の車で到着し、建物の前で一時停車。1人が降りてライフルを発砲し、その後走り去ったという。

シナロア州では7月下旬に米国でシナロア・カルテルの幹部2人が逮捕されて以来、派閥間の争いが続いている。このうち1人は麻薬王「エル・チャポ」ことグスマン(Joaquin Guzman)受刑者の息子である。

地元メディアによると、シナロア・カルテル内では現在、グスマンの息子に忠誠を誓う勢力と、同じく7月に逮捕された幹部に忠誠を誓う勢力による権力争いが起き、その結果、ジャーナリストとその情報源に対する脅迫が急増しているという。

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