▽ベラクルス州では212の自治体で6月1日に地方選挙が予定されている。
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メキシコ中部ベラクルス州の市長選挙に立候補した候補が何者かに殺害された。地元警察が29日、明らかにした。
ベラクルス州では212の自治体で6月1日に地方選挙が予定されている。
州警察によると、正体不明の武装集団は28日午前、コスキウイの市長選に立候補していた与党・国家再生運動(MORENA)の公認候補を射殺したという。
この襲撃で数人が負傷し、病院に搬送された。
シェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領率いるMORENAは候補が殺害されたことを確認した。
地元メディアによると、候補らは選挙キャンペーンを開始するイベントを終え、街頭に出る準備をしていたところ、20数人の武装集団に襲われたという。
犯行声明を出した組織は確認されていない。
ベラクルス州では麻薬組織「ハリスコ新世代」、「湾岸カルテル」、麻薬密輸組織「セタス」とつながりのある武装ギャングなどが縄張り争いを繰り広げている。
ベラクルス州はセタスがライバル組織と血みどろの争いを繰り広げていた頃、メキシコで最も危険な州とされていた。
市長が殺害される前、州政府は各党の候補者が治安関連の問題について州検察庁に20件の報告を行ったと明らかにしていた。
それによると、多くの候補が殺害予告を受けているという。
メキシコで公務員や首長が殺害されることは珍しくない。ベラクルス州では昨年末、正体不明の武装集団が連邦議会の下院議員を射殺、逮捕者は出ていない。
南部ゲレロ州チルパンシンゴの市長は昨年9月末に就任し、1週間後、遺体となって発見された。市長の頭部は胴体の上に置かれ、上半身にはカルテルのシンボルが刻まれていた。