麻薬組織の施設で3人殺害、被告10人に懲役141年 メキシコ
判事は8日、10人にそれぞれ懲役141年3ヶ月を言い渡した。
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メキシコ西部ハリスコ州の裁判所は8日、麻薬組織ハリスコ新世代の施設で複数の殺人に関与したとして、10人の被告にそれぞれ懲役141年を言い渡した。
10人の男は24年9月、ハリスコ新世代の旧施設への最初の家宅捜索で逮捕された。
10人は3人の被害者を誘拐し、この施設で殺害したとして有罪評決を受けていた。
地元メディアによると、判事は8日、10人にそれぞれ懲役141年3ヶ月を言い渡した。
また判事は被害者家族への賠償金として130万メキシコペソ(約950万円)の支払いを命じた。
この事件で逮捕された別の5人は裁判を待っている状態。そのうち3人は警察官、1人は現職の市長である。
ハリスコ州はメキシコで最も危険な州のひとつであり、世界最大の麻薬組織シナロア・カルテルの宿敵であるハリスコ新世代の本拠地がある。
ハリスコ州で集団墓地が見つかることは珍しくない。
当局は先月末、同州サポパンの集団墓地で新たに34人の遺体が見つかったと明らかにした。
この墓地は今年2月に発見され、当局が捜査していた。
遺体を発見したのは建設工事を行っていた業者で、警察がその後の捜査で169個の袋に詰められた遺体を収容した。
当局は数ヶ月に及ぶ調査により、17人の身元を特定。現在も調査を継続中である。
今年3月には行方不明者を捜索するNGOが州郊外にある施設で何百もの靴やリュックサックなどの所持品とともに、数百の人骨を発見した。
この施設はハリスコ新世代が運営し、「人間屠殺場」と名付けられた。
ハリスコ新世代の戦闘員数は傘下の民兵などを含めると1万5000~2万人と推定されている。
トランプ米政権は2月、ハリスコ新世代やシナロア・カルテルなど、中南米の8つの麻薬組織を外国テロ組織に指定した。