◎ティファナのあるバハカリフォルニア州では複数の麻薬カルテルが縄張り争いを繰り広げている。
2020年6月26日/メキシコ、首都メキシコシティの警察官(Henry Romero/ロイター通信)

メキシコ北西部・国境の町ティフアナの市長は13日、何者かから脅迫を受けたとして、陸軍基地に身を寄せていると明らかにした。

キャバレロ(Montserrat Caballero)市長は声明で「私は脅迫を受けたため、陸軍基地内に住むことにした」と述べている。

それによると、キャバレロ氏は12日、市内でピックアップトラックに詰め込まれた7人の遺体が発見された後、この決定を下したという。

地元メディアによると、陸軍基地はティファナの南端、市役所から約8kmほどの地点に位置する。

キャバレロ氏は誰から脅迫を受けたかは明らかにしていない。しかし、ティファナのあるバハカリフォルニア州は複数の麻薬カルテルが縄張り争いを繰り広げていることで広く知られている。

オブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は13日の定例会見で、バハカリフォルニア州知事、前知事、他の市長も同じタイミングで脅迫を受けたと明らかにした。

またオブラドール氏は「2週間ほど前にキャバレロ氏を陸軍基地で保護するよう命じた」と述べたが、脅迫の詳細は明らかにしなかった。

警察当局によると、ティファナの殺人件数は増加傾向にあり、昨年6月~今年5月までに1818件確認されたという。

キャバレロ氏は昨年、武装集団が市全域で少なくとも15台の車をほぼ同じタイミングでカージャックした後、一般市民を標的にしないよう麻薬カルテルやギャングに訴えていた。

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