メキシコ北部国境で60人の遺体発見、麻薬カルテルの集団墓地か
遺体は州都エルモシージョ郊外の集落近くで今年1月と2月に見つかった。
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メキシコ北西部ソノラ州の農村地帯で今年初めに60人の遺体が見つかった。同州検察が15日、明らかにした。
それによると、遺体は州都エルモシージョ郊外の集落近くで今年1月と2月に見つかったという。
捜査当局が調べた結果、身元不明の男性60人の死亡が確認された。
ソノラ州検察は声明で、「被害者全員について、科学的証拠により身元を確認し、遺体はすでに遺族に引き渡されている」と述べ、少なくとも5人が遺体の遺棄に関与したとして逮捕されたと明らかにした。
ソノラ州は米アリゾナ州と国境を接し、近年、麻薬カルテルやギャング関連の犯罪が急増している。
地元テレビ局は警察筋の話しとして、「60人は麻薬・移民関連の抗争に巻き込まれ、処刑された」と伝えている。
検察は60人の身元と死因を明らかにしていない。
メキシコでこのような「集団墓地」が見つかることは珍しくない。
中部グアナフアト州で8月に見つかったカルテルの墓地では32人の遺体が収容された。
西部ハリスコ州サポパンでは6月末、集団墓地で34人の遺体が見つかった。この墓地は今年2月に発見され、当局が捜査していた。遺体を発見したのは建設工事を行っていた業者で、警察がその後の捜査で169個の袋に詰められた遺体を収容した。
今年3月には行方不明者を捜索するNGOがハリスコ州郊外にある施設で何百もの靴やリュックサックなどの所持品とともに、数百の人骨を発見した。
メキシコはシリアやアフガンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつであり、麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人、それに巻き込まれて行方不明になった人は12万人以上と推定されている。
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