◎活動家のエンリケスさんは「法治国家を求める活動家」と名乗り、グアナフアト州で発生した殺人事件を記録し、警察と情報を共有していた。
メキシコ中部グアナフアト州レオンで活動家が殺害された。現地メディアが22日に報じた。
それによると、活動家のエンリケス(Adolfo Enríquez)さんは「法治国家を求める活動家」と名乗り、グアナフアト州で発生した殺人事件を記録し、警察と情報を共有していたという。
レオンはメキシコで3番目に殺人事件数が多く、北部国境の町ティフアナとシウダー・フアレスに次ぐ。
警察は21日遅くにエンリケスさんの死亡を確認した。死因は明らかにされていない。
地元メディアによると、エンリケスさんは21日に「レオン市内で新たな殺人事件が起きた」とソーシャルメディアに投稿していたという。
エンリケスさんはレストランを出た直後に何者かに銃撃されたと伝えられている。犯人はバイクで逃走した。
地元テレビ局はエンリケスさんの友人の話しとして、「彼は殺人事件だけでなく、強盗や置き引きの情報も収集し、警察に提供したり、市民に協力を仰いだりしていた」と伝えている。
エンリケスさんは今年8月、レオンで起きた女性刺殺事件の防犯カメラ映像をSNSに投稿し、全国的な注目を集めた。警察はこの防犯カメラを確認しておらず、その後、この映像が決め手となり、女性を襲ったとされる男が逮捕された。
グアナフアト州では世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」や№2の「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」、麻薬組織「湾岸カルテル」などが支配権をめぐって長年抗争を繰り広げてきた。
レオンにはこれらのカルテルの支援を受ける複数のギャングが拠点を置いている。