メキシコ大統領、FIFAワールドカップ開催に自信、カルテル暴力激化で安全対策強化
メキシコは米国・カナダとともに2026年大会を共催する予定だ。
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メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は6日、3カ月後に開幕するFIFAワールドカップを前に高まっている治安不安を和らげるため、西部ハリスコ州を訪問し、政府が安全確保に取り組んでいることを強調した。州都グアダラハラは大会の開催都市の一つで、暴力の激化が国際的な懸念を招いている。
今回の訪問の背景にはメキシコ軍が麻薬カルテル「ハリスコ新世代(CJNG)」の首領ネメシオ・オセゲラ・セルバンテス(通称エル・メンチョ)容疑者を殺害したことをきっかけに起きた暴力の連鎖がある。軍の作戦後、CJNG関係者による報復とみられる衝突や放火、車両の焼き討ちなどが各地で相次ぎ、特にハリスコ州グアダラハラ周辺で激しい混乱が起きた。
この一連の暴力では70人以上が死亡し、その中には治安部隊の隊員25人も含まれている。事件は国内外に大きな衝撃を与え、数万人の観客が訪れるワールドカップの開催地として安全が確保できるのかという疑問が広がった。
シェインバウム氏治安担当閣僚や軍幹部とともに軍施設で記者会見を行い、「ハリスコの人々に、私たちは共にあり、平和と安全のために働いていると伝えるために来た」と述べ、治安回復に全力で取り組む姿勢を示した。
政府はワールドカップに向けた大規模な安全対策も発表している。計画には20以上の連邦機関が参加し、陸軍や海軍、地方当局が連携して警備を行う。試合が開催されるメキシコシティ、グアダラハラ、モンテレイの3都市には合同任務部隊が設置され、スタジアムや空港、宿泊施設、交通拠点などの警備を強化するという。
メキシコは米国・カナダとともに2026年大会を共催する予定だ。政府は国際サッカー連盟(FIFA)や米カナダ当局とも協力しながら、安全対策の訓練や警備体制の整備を進めている。
麻薬カルテルによる暴力は長年にわたりメキシコ社会の大きな課題となっており、今回の衝突はその深刻さを改めて浮き彫りにした。政府は大会を安全に開催できると強調しているものの、治安回復がどこまで進むのかが成功の鍵になるとみられている。
