メキシコ大統領、キューバへの石油供給停止認める、トランプ圧力
キューバは深刻なエネルギー危機に直面しており、長年にわたって外国からの石油援助に依存してきた。
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メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は27日、キューバへの石油輸送を一時的に停止したことを認めた。ただし、停止は米国の圧力によるものではなく、供給の調整や「主権に基づく決定」であると述べ、明確な説明は避けた。
シェインバウム氏は定例会見で、国営石油会社ぺメックス(PEMEX)がキューバとの契約関係に基づいて判断していると強調した。
この発言はトランプ(Donald Trump)米大統領がキューバを国際的に孤立させようとし、ベネズエラ大統領の拘束後にキューバへの石油援助を断つ姿勢を強めている中で出された。トランプ氏はキューバ共産党の崩壊を予見し、ベネズエラからの石油供給が止まるとしていたが、米政府がメキシコに直接停止要請をしたという公式な声明は出ていない。
キューバは深刻なエネルギー危機に直面しており、長年にわたって外国からの石油援助に依存してきた。ロシアや過去の主要供給国であったベネズエラに加えて、メキシコも重要な石油供給国として機能してきたが、この停止はキューバ国内の燃料不足をさらに悪化させる可能性がある。多くの市民がガソリンスタンドで長い列を作り、燃料供給への不安が広がっている。
シェインバウム氏はキューバへの連帯を継続すると述べつつ、どのような支援を提供するかについて具体的な説明は避けた。また、石油輸送が停止されたことについて「一般的な供給の変動の一部である」と述べ、外交的圧力や米国との交渉の結果ではないとの立場を示した。
しかし、複数の国際的なアナリストやエネルギー専門家は、シェインバウム政権が米国との関係を慎重に管理しながら、伝統的な支援国としての役割と国際的圧力の間でバランスを取ろうとしていると指摘している。ベネズエラからの供給が途絶したことで、メキシコはキューバにとってより重要な燃料供給国となっていたが、今回の停止はその立場を揺るがす可能性があるとの見方もある。
2025年の報告では、ペメックスは1~9月の間に1日あたり約1万7200バレルの原油と2000バレルの石油製品をキューバに輸出、これはキューバの主要なエネルギー供給源の一つとなっていた。シェインバウム氏は輸送停止の理由について詳細なデータを示していないが、今後の輸出について「必要に応じて決定される」と述べ、再開の可能性も否定していない。
この動きは米国とラテンアメリカ諸国との外交関係にも影響を与える可能性がある。トランプ政権はメキシコに対し、麻薬カルテルへの対応など他の政策課題で圧力を強めているため、石油供給問題は両国間の交渉材料としても注目されている。
