◎ミチョアカン州は同国で最も危険な州のひとつであり、世界最大の麻薬組織シナロア・カルテルとつながりのあるギャングの支配下に置かれている。
メキシコ西部ミチョアカン州の市長選に立候補していた候補2人が何者かに殺害された。警察当局が27日、明らかにした。
それによると、事件はマラバティオ市で26日に発生。市長選に立候補していた男性1人の射殺体が見つかり、それからわずか数時間後にもう1人が射殺された。
市長選は6月2日に予定されている。選挙戦はまだ始まっていない。
ミチョアカン州は同国で最も危険な州のひとつであり、世界最大の麻薬組織シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)とつながりのあるギャングの支配下に置かれている。
メキシコの選挙で候補者が殺害されることは珍しくない。2021年の総選挙では少なくとも30人の候補が殺害された。
ミチョアカン州検察は27日、市長選に立候補した男性の遺体が真夜中に見つかったと発表。保守政党の支援を受ける候補だった。
その数時間後、与党・国家再生運動(MORENA)の候補が何者かに射殺された。地元メディアによると、遺体には拷問を受けた跡があったという。
MORENAは声明で「おぞましい事態であり、カルテルが関与しているのは明らかだ」と断じた。
それによると、殺害された候補はまだ正式に公認を受けていなかったという。
ミチョアカン州ではギャングの縄張り争いが激化している。シナロアと対立する麻薬カルテル「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」が一部地域で攻勢を強めているようだ。