メキシコ中部グアナフアト州銃乱射事件、死者12人に

グアナフアト州はメキシコで最も危険な州のひとつであり、世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル」やその宿敵「ハリスコ新世代」、麻薬組織「湾岸カルテル」などが支配権をめぐって長年抗争を繰り広げてきた。
2025年6月25日/メキシコ、中部グアナフアト州、銃乱射事件が発生した現場(ロイター通信)

メキシコ中部グアナフアト州で発生した銃乱射事件について、地元メディアは26日、12人の死亡が確認され、約20人が病院で治療や手当てを受けていると報じた。

事件は同州イラプアトの住宅地で24日遅くに発生。当局は25日の声明で、「10代の少年1人を含む11人が殺害された」と報告していた。

州検察によると、約20人が銃創を負い、市内の病院に搬送されたという。容体は明らかになっていないが、一部の地元メディアは数人が重体と報じている。

逮捕者は出ていない。

地元テレビ局は「パーティー中に複数人が銃を乱射した」と報じたが、詳細は不明だ。

検察はその後、犠牲者の中に17歳の少年が含まれていたことを確認した。

シェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は25日の声明で犠牲者に哀悼の意を表し、警察が容疑者を追跡していると述べた。

ソーシャルメディアで拡散した動画には、住宅の庭でバンドの演奏に合わせて人々が踊る様子が映っており、その後銃声が鳴り響いた。

グアナフアト州はメキシコで最も危険な州のひとつであり、世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル」やその宿敵「ハリスコ新世代」、麻薬組織「湾岸カルテル」などが支配権をめぐって長年抗争を繰り広げてきた。

グアナフアト州検察によると、別の地域で24日に少なくとも5人が殺害されたという。

メキシコはシリアやアフガンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつであり、麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人、それに巻き込まれて行方不明になった人は12万人以上と推定されている。

SHARE:
この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします