◎この抗議デモは1カ月以上前に始まり、今週、何度か暴動に発展していた。
カリブ海のフランス領マルティニーク島で生活費の高騰に抗議するデモが暴動に発展し、少なくとも1人が死亡した。地元警察が10日、明らかにした。
それによると、暴動はフォールドフランス中心部で10日遅くに発生。暴徒が警察官に瓶や石を投げつけ、警察は催涙ガスで応戦した。
暴徒は警察署や自動車に火を放ち、店舗を略奪。道路にバリケードを設置した。
この抗議デモは1カ月以上前に始まり、今週、何度か暴動に発展していた。
自治政府は声明を発表。「警察官が銃器を使用した事実はなく、犠牲者が出た経緯を調査している」と述べた。
ソーシャルメディアに投稿された動画には暴徒が食料品店などを略奪し、警察官に瓶や石を投げつける様子が映っていた。
政府は公道でのデモを禁じていると強調。今回の事態を受け、夜間外出禁止令を発令した。
一方、政府は10日に市民団体と会合を開き、日用品の持続可能な価格について協議した。
会合に出席したフォールドフランスの市長は声明で、「多くの市民がインフレの影響を受けていることを認識している」と述べた。
また市長は「日用品の価格をインフレ前に抑えてほしいという市民団体の要求は国民の大多数が求めているものであり、何かしらの対応が必要だ」とした。
フランス政府は抗議デモが続いていることを受け、警察の特別対策チームを派遣している。
マルティニークではロシアによるウクライナ侵攻が始まって以来、同様の抗議デモが何度も起きている。