麻薬カルテル「ハリスコ新世代」の共同創設者、米DC裁判所で罪認める
被告はメキシコ最大級かつ最も暴力的とされる犯罪組織の一つであるCJNGの創設メンバーであり、同組織を率いた故ネメシオ・オセゲラ・セルバンテス(通称エル・メンチョ)とともに活動していた。
.jpg)
メキシコの麻薬カルテル「ハリスコ新世代(CJNG)」の共同創設者の1人が7日、米国の裁判所で麻薬密輸に関する罪を認めた。司法当局によると、この人物は米国へのコカイン流通を巡る共謀罪で有罪を認め、長期の禁錮刑に直面している。
罪を認めたのは通称「エル85」として知られるエリック・バレンシア・サラザール(Érick Valencia Salazar、49歳)。ワシントンDCの連邦裁判所で米国向けにコカインを流通させる陰謀に関与したことを認めた。量刑は7月末言い渡される予定で、最低でも10年、最大で終身刑が科される可能性がある。
被告はメキシコ最大級かつ最も暴力的とされる犯罪組織の一つであるCJNGの創設メンバーであり、同組織を率いた故ネメシオ・オセゲラ・セルバンテス(通称エル・メンチョ)とともに活動していた人物である。CJNGは2000年代後半に結成され、急速に勢力を拡大し、メキシコ国内だけでなく米国全土に広がる麻薬供給網を構築した。
被告はもともと別組織の一員だったが、この組織の指導者が死亡した後、CJNGの設立に関与した。その後、組織内での影響力を強め、構成員の勧誘や情報収集などで重要な役割を担っていたとされる。一方で、後に内部対立から独自の組織「ラ・ヌエバ・プラサ(La Nueva Plaza)」を立ち上げ、CJNGと対立する動きも見せていた。
サラザールはこれまでにメキシコ国内で複数回逮捕され、2025年2月、他の麻薬組織関係者らとともに米国へ引き渡された。これは両国間の協力強化の一環であり、越境犯罪への対処を目的とする大規模な身柄移送の一部であった。
CJNGは極めて高い暴力性で知られ、軍事的な戦術や重火器、さらにはドローンなどを用いた攻撃も行う組織として国際的に警戒されている。トランプ政権はCJNGを外国テロ組織に指定し、米国内における麻薬危機の主要な供給源の一つと位置付けている。
2026年2月には最高指導者であったエル・メンチョがメキシコ治安当局の作戦で殺害され、組織内での権力構造にも変化が生じている。こうした中で、創設メンバーの一人が米国で罪を認めたことは、国際的な麻薬取引ネットワークに対する取り締まりの進展を示す動きとも受け止められている。
サラザールが罪を認めたことにより、米当局はCJNGの活動実態の解明や、資金・流通経路の追及をさらに進める方針とみられる。判決は26年7月末に言い渡される予定で、その内容は今後の対麻薬政策や国際協力の行方にも影響を与える可能性がある。
