SHARE:

ライム生産者組合の会長殺害、麻薬カルテルの犯行か メキシコ

この男性は過去数か月間、組織犯罪によるライム生産者への脅迫を繰り返し告発していた。
メキシコ産ライム(Getty Images)

メキシコ西部ミチョアカン州でライム生産者組合の会長が殺害された。捜査当局が20日、明らかにした。

この男性は過去数か月間、組織犯罪によるライム生産者への脅迫を繰り返し告発していた。

ミチョアカン州検察庁はX(旧ツイッター)への投稿で、ライム生産者組合のベルナルド・ブラボ(Bernardo Bravo)会長の遺体が発見されたと明らかにした。

それによると、ブラボ氏は自身の車の中で息絶えていたという。死因は明らかにしていない。

ブラボ氏は9月下旬と今月初め、地元ラジオ局のインタビューで、「組織犯罪による商業活動の恒常的な乗っ取り」を告発。「犯罪者たちの要求は生産者にとって手の届かないものとなり、彼らと交渉する以外に選択肢がない」と述べていた。

またブラボ氏は連邦政府がこの地域で組織犯罪に対して一定の進展を遂げたことを認めつつも、犯罪組織の不処罰状態を終わらせるためにはさらなる対策が必要だと訴えていた。

ミチョアカン州はメキシコで最も危険な州のひとつであり、その大半が世界最大の麻薬組織シナロア・カルテルとつながりのあるギャングの支配下に置かれている。

中央政府は昨年、恐喝被害を訴えるライム生産者を保護するため、ミチョアカン州に数百人の兵士を派遣した。

今年8月にはミチョアカン州のライム梱包倉庫の半数以上が一時閉鎖された。生産者と流通業者が麻薬カルテルやギャングから収益の一部を要求されたと訴えたためである。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします