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▽ハリスコ州は同国で最も危険な州のひとつであり、世界最大の麻薬組織シナロア・カルテルの宿敵ハリスコ新世代の本拠地がある。
2025年3月14日/メキシコ、西部ハリスコ州、麻薬カルテル「ハリスコ新世代」が運営する施設入り口(AP通信)

メキシコ西部ハリスコ州で今週、同国№2の麻薬カルテル「ハリスコ新世代」が管理する施設から何百もの人骨が見つかった。

この施設は同州の主要都市グアダラハラから60キロほど離れた砂漠地帯にある。行方不明者の親族たちが参加するNGOはこの敷地内に入って家族の持ち物を探していた。

AP通信によると、現在この施設に人が出入りすることはなく、NGOは敷地内に入り、地面が掘られた形跡がある箇所を調べていたという。

捜査当局はNGOから人骨が見つかったという通報を受け、現場に急行。敷地を調べて結果、数百の人骨、行方不明者のものとみらえる衣類や靴などを発見した。

ハリスコ州は同国で最も危険な州のひとつであり、世界最大の麻薬組織シナロア・カルテルの宿敵ハリスコ新世代の本拠地がある。

ハリスコ州でこのような「集団墓地」が見つかることは珍しくない。

メキシコはシリアやアフガンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつであり、麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人、それに巻き込まれて行方不明になった人は12万人以上と推定されている。

今回NGOが入った施設は昨年9月に州当局が一度捜索を行っていた。

当局は当時、ハリスコ新世代の構成員とみられる10人を逮捕、2人の人質を救出し、1人の遺体を発見したと明らかにしていた。

それによると、この施設はハリスコ新世代の訓練場であったという。当局は重機や警察犬などを投入して遺体が埋まっていないか捜索したものの、捜査は遅々として進まず、事実上打ち切られていた。

AP通信は人骨を発見したNGOの話しとして、「匿名の通報を受けて現場に向かい、地面を掘ったところ、骨が出てきた」と伝えている。

それによると、地元住民はこの施設を「屠殺場」と呼んでいたという。麻薬カルテルはこのような人里離れた場所でライバル組織の構成員などを殺害している。

国務省は先月、ハリスコ新世代やシナロア・カルテルを含む中南米の8つの麻薬カルテルを外国テロ組織に指定した。

カナダ当局もこれに続き、ハリスコ新世代を含む7つの麻薬カルテルを外国テロ組織に指定した。

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