◎ジャマイカを含む一部のカリブ海諸国は昨年11月のバルバドス共和国誕生に刺激を受けている。
ジャマイカのホルネス首相は23日、ケンブリッジ公爵夫妻との会談の中で英連邦王国からの離脱と共和制への移行を検討していると発表した。
ウィリアム王子とキャサリン妃は中米歴訪ツアーの真っ最中で、ベリーズ、ジャマイカ、バハマの政府高官や市民と交流する予定である。
ホルネス首相は夫妻との会談の中で未解決の問題があると述べ、王国からの離脱を検討しているとカミングアウトした。「私たちは前進しているのです。独立し、発展し、繁栄し、国家として真の野心と運命を実現するつもりです!」
会見に同席した王室カップルは小さくうなずいたものの、反応は示さなかった。
ジャマイカを含む一部のカリブ海諸国は昨年11月のバルバドス共和国誕生に刺激を受けている。
ソーシャルメディアにはまさかの独立宣言に驚愕する投稿が多数寄せられた。
非営利団体スタンド・アップ・フォー・ジャマイカは、「首相の発表に驚いている」と声明を発表した。この団体は他の数十の団体や活動家と共に、最近発表されたイギリスへの謝罪と賠償を求める公開書簡に署名した。
首都キングストンの英国高等弁務官事務所前では、王室カップルの訪問に反対する数十人規模の抗議デモが連日開催されている。
デモに参加したスタンド・アップ・フォー・ジャマイカの責任者は地元メディアに取材に対し、「今回の訪問で多くの国民がジャマイカが完全に独立した共和国になることを心待ちにしていることが改めて明らかになりました」と述べている。
しかし、ソーシャルメディアには政府の腐敗と汚職が進行する中での離脱に懸念を表明する投稿が多く寄せられた。あるSNSユーザーは、「信頼できる指導者でなければ、離脱を支持する人は増えない」と投稿した。
議会のマイク・ヘンリー議員はAP通信の取材に対し、「ジャマイカ国民が離脱を選択した場合、イギリスに求めている謝罪と奴隷制時代の賠償要求が反故にされる可能性がある」と懸念を表明した。
一方、スタンド・アップ・フォー・ジャマイカの責任者は「小切手での謝罪」を支持せず、「イギリスは奨学金や医療システムの改善など、別の方法で補償すべきだ」と主張した。
団体の責任者は「イギリスは今、提供すべきです」と声明の中で述べた。
大英帝国は300年以上にわたってジャマイカを支配し、何十万ものアフリカ人奴隷に残酷な条件下での労働を強制した。ジャマイカは1962年8月6日に独立し、英連邦王国に加盟した。