キューバでまた大規模停戦、エネルギー危機続く
共産党は16日、国家電力システムが「完全に崩壊した」と発表した。
.jpg)
カリブ海の社会主義国キューバで全国規模の停電が発生し、深刻化するエネルギー危機が改めて浮き彫りとなった。老朽化した電力インフラと燃料不足が重なり、国全体の電力網が崩壊する事態となっている。
共産党は16日、国家電力システムが「完全に崩壊した」と発表した。これにより島全体で電力供給が停止し、多くの地域が暗闇に包まれた。電力当局によると、停電は送電網の連鎖的な停止によって発生したとみられ、復旧作業が急ピッチで進められている。
今回の停電は過去4カ月で少なくとも3回目の大規模停電であり、電力システムが深刻な状態にあることを示している。同国では長年にわたり発電所や送電設備の老朽化が進み、メンテナンス不足や十分な修理・改修が行えない状況が続いている。こうした構造的な問題により、電力供給が慢性的に不足している。
さらに危機を深刻化させているのが燃料不足である。発電の多くは石油を燃料とする火力発電に依存しているが、近年石油輸入が大きく減少している。ディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)大統領は16日、約3カ月間にわたり十分な石油供給を受けていないと明らかにした。現在は太陽光発電や天然ガス、限られた火力発電に頼りながら電力供給を維持している状態だという。
燃料不足の背景には国際政治の影響がある。キューバは長年、同盟国ベネズエラから石油供給を受けてきたが、今年に入ってこの供給がゼロになった。また米国がキューバに対する制裁を強化し、同国に石油を供給する国に対して制裁措置を取る可能性を示している。こうした圧力により、キューバの燃料調達は一層困難になっている。
停電は国民生活にも深刻な影響を及ぼしている。冷蔵庫や冷凍設備が使えなくなり食料がダメになるほか、病院では手術の延期や医療機器の制限が発生している。交通機関や通信にも影響が広がり、経済活動の停滞も懸念されている。
この結果、長時間の計画停電が常態化し、今回のような全国的な停電も繰り返されている。電力不足と経済危機が重なる中で国民の不満は高まりつつあり、社会不安や移民増加につながる可能性も指摘されている。政府は再生可能エネルギーの拡大などで電力供給の安定化を図る方針を示しているが、エネルギー危機の解決には時間がかかるとみられている。
