ハイチ誘拐事件、アイルランド国籍の8人解放=報道
この誘拐事件は首都ポルトープランス近郊の地区で8月3日に発生した。
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中米ハイチでギャングとみられる武装集団に拉致されたアイルランド国籍の8人が解放された。アイルランド政府が29日、明らかにした。
この誘拐事件は首都ポルトープランス近郊の地区で8月3日に発生。ギャングとみられる身元不明の武装兵が国際慈善団体が運営する孤児院の敷地に押し入り、アイルランド国籍の宣教師と3歳の子供を含む8人を連れ去った。
アイルランドのハリス(Simon Harris)外相は自身X(旧ツイッター)に声明を投稿。8人が解放されたことを確認したが、詳細は明らかにしなかった。
ハイチ政府もコメントを出していない。
現地メディアによると、この孤児院では240人を超える子供たちが保護されている。
犯行声明を出した組織は確認されていないが、この孤児院がある地区はポルトープランスの大部分を支配するハイチ最大のギャング連合「ヴィヴ・アンサム(Viv Ansam)」の支配下に置かれている。
ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
ポルトープランスでは3年ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。大統領のポストは今も空席のままだ。
ポルトープランスの90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。
ポルトープランスと周辺地域の暴力は昨年10月頃から激化。アルティボニット県ではグラン・グリフとみられる武装ギャングが複数の地区を襲撃し、市民少なくとも115人を虐殺した。逮捕者は出ていない。
最新のギャング間抗争は3月初めに勃発。ヴィヴ・アンサムと対立する複数のギャングが民間人を巻き込みながら激しい縄張り争いを繰り広げている。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は24年10月~25年6月までの間に、ギャング暴力により全国で少なくとも4864人が死亡、130万人もの市民が避難を余儀なくされていると報告している。
米国のドロシー・シア(Dorothy Shea)国連大使代理は28日、ハイチを支援するため、新たな「ギャング鎮圧部隊」の国連承認を要請すると表明したが、ハイチ国連支援ミッション(MSS)と新部隊がどう異なるかは説明しなかった。
最初のケニア部隊は24年6月にハイチに到着。中米諸国(バハマ、エルサルバドル、ベリーズ、グアテマラ、ジャマイカ)を中心に2500人が駐留する予定であったが、現在の兵力は1000人を下回っている。
国連ハイチ事務所は今年、9億800万ドルを調達することを目標にしているが、調達率は今月初め時点で9.2%にとどまっている。
米政府は5月、ヴィヴ・アンサムとグラン・グリフを「外国テロ組織」と「国際テロリスト」に指定した。