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▽CKハチソンは3月、パナマの資産を含む228億ドルの港湾事業の大部分を米国の投資会社ブラックロック率いる連合体に売却することで合意したと発表。米政府はこれを歓迎し、中国は不満を表明した。
中米パナマ、香港の複合企業CKハチソン・ホールディングスが運営するパナマ運河の港湾施設(ロイター通信)

中米パナマの運河の港を保有する香港の複合企業CKハチソン・ホールディングスは12日、進行中の港湾取引について、「要求されるすべてのコンプライアンス基準を厳格に遵守する」と表明した。

同社は声明で、「この売却取引は、いかなる違法または非コンプライアンスの状況下でも実行されることはない」と強調した。

CKハチソンは3月、パナマの資産を含む228億ドルの港湾事業の大部分を米国の投資会社ブラックロック率いる連合体に売却することで合意したと発表。米政府はこれを歓迎し、中国は不満を表明した。

それ以来、この取引は世界的な批判を浴びている。

トランプ(Donald Trump)米大統領はパナマ運河の通行料が高騰していることに不満を示し、パナマ政府に運河の管理権を米国に返還するよう求めている。

またトランプ氏は「パナマ政府が約束を破り、運河を中国に譲り渡した」と主張。返還しなければ「相応の措置を取る」と警告してきた。

トランプ氏は中国政府を念頭に、この取引を「埋め立て」と呼んでいる。

中国の国営メディアはこの売却を「裏切り」と非難している。

親中派の香港紙は3月、地元の政治家や中国人弁護士のコメントを掲載し、CKハチソンに取引の再考を促し、中国の規制当局による取引見直しの決定を支持することで批判を増幅させた。

CKハチソンは5月22日に予定されている年次株主総会で、取引の詳細を説明する予定だ。

パナマの会計検査院は先月、CKハチソン傘下のパナマ港湾会社(PPC)の監査で、25年間の港湾契約で不正が見つかったと発表した。

PPCは1997年からパナマ運河の両端の港を運営し、2021年に契約期間をさらに25年間延長した。

会計検査院は不正の詳細を明らかにしていないが、PPCが組織的に12億ドルの支払いを免れたとみて調査している。

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