ホンジュラス大統領選、中道右派候補が投票データ改ざんを主張
ナスララ氏はSNSに声明を投稿。選挙翌日の午前3時24分頃に「開票速報画面が暗転した」とし、その後「2013年の選挙で使われたものと似たアルゴリズムが得票数を操作した」と訴えた。
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中米ホンジュラスで11月30日に行われた大統領選挙について、中道右派のナスララ(Salvador Nasralla)氏は4日、選挙データが改ざんされたと主張し、公的調査を要求すると表明した。
ナスララ氏はSNSに声明を投稿。選挙翌日の午前3時24分頃に「開票速報画面が暗転した」とし、その後「2013年の選挙で使われたものと似たアルゴリズムが得票数を操作した」と訴えた。
彼の主張によると、ナスララ氏の自由党への約108万1000票が、右派の国民党ナスリ・アスフラ(Nasry Asfura)氏に不正に振り替えられたという。
一方で、アスフラ氏側は約107万3000票がナスララ氏側に振り替えられたと主張している。
ナスララ氏はただちに調査を要求。「我々は勝利する」と強調した。
今回の主張は、大統領選の結果が依然として不透明な中で出されたものだ。開票発表では、作業の遅延やシステム障害が続き、複数回にわたり開票速報の公開が停止されていた。
報道によると、開票率79.6%時点でナスララ氏の得票率は40.27%、アスフラ氏が39.64%、両者の差は1万6千票弱にとどまっている。しかし、この段階で突如、選挙管理委員会による公式の結果発表が停止された。
選管はこれを「システムのメンテナンスによる一時停止」と説明したが、不意の中断であったとし、多くの市民や関係者から批判を浴びた。
こうした混乱の中、ナスララ氏の主張は単なる遅延や技術トラブル以上の「重大な不正」の可能性を示すものとして注目されている。もし彼の主張が裏付けられれば、ホンジュラスの民主的プロセスや選挙制度の信頼性に深刻な疑問が投げかけられることになる。
一方で、保守のアスフラ氏に対し、トランプ(Donald Trump)米大統領の支持があったことも背景にあり、票の移動や不正疑惑が国際的な注目を集めている。
現時点で開票作業は継続中であり、最終結果や公的な審査・監査がどのように行われるかは見通せない。独立監視団体、あるいは司法が介入するかどうかが今後の焦点となる。
