トランプ氏、ホンジュラス前大統領を恩赦へ、麻薬犯罪で懲役45年
エルナンデス氏は24年3月、米国の連邦裁判所で麻薬密輸および武器関連の罪で有罪判決を受け、同年6月に懲役45年の刑を言い渡されていた。
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トランプ(Donald Trump)米大統領は28日米大統領は、ホンジュラスのエルナンデス(Juan Orlando Hernandez)前大統領に対して恩赦を与える意向を表明した。
エルナンデス氏は24年3月、米国の連邦裁判所で麻薬密輸および武器関連の罪で有罪判決を受け、同年6月に懲役45年の刑を言い渡されていた。
検察側はエルナンデス氏が過去に麻薬密輸組織に便宜を図り、大量のコカインを米国に輸入する取り組みを支援していたと主張した。
トランプ氏は恩赦を決めた理由について、エルナンデス氏が不当な扱いを受けたと主張。「恩赦は完全かつ全面的なもの」になると説明した。
この決定は国際社会や米国で大きな波紋を呼んでいる。エルナンデス氏は2022年まで自国の大統領を務めたが、裏で麻薬密売組織とつながっていたとされる。
裁判で提示された証拠の中には、数百万ドル規模の賄賂の受け取りや、国家の軍・警察力を使って麻薬密輸を保護していたとみられる事実が含まれていた。
加えて、恩赦のタイミングがホンジュラス総選挙と重なったことから、右派を支持する政治的な意図があるとの批判が強まっている。トランプ氏は大統領選において、右派候補の勝利を望む姿勢を示し、左派が政権を維持すれば「米国からの投資を制限する」と警告していた。
一方で、恩赦を受けるエルナンデス氏の家族や支持者は歓喜し、「政治的動機で不当に扱われた」「正義を取り戻す」との見方を示している。だが、国際的な麻薬対策や司法の独立を重視する人々は、今回の恩赦が「麻薬犯罪へのメッセージを弱める」「法の秩序と民主主義への信頼を損なう」と警鐘を鳴らす。
この一連の動きは、麻薬取引・汚職・政治と司法の関係に関する国際的な議論を再燃させるものだ。特に、中米の安全保障、米国内の対麻薬政策、そしてホンジュラス国内の次期政権とその合法性を巡る問題が、再び注目を集めている。
現時点では、恩赦が法的手続きとして完了するか、またホンジュラス国内外でどのような反発や影響が出るかは不透明だ。だが間違いなく、今回の決定は国際政治と司法のあり方に大きな波紋を投げかけるものとなっている。
