◎ハイチの治安は2021年7月のモイーズ大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
2024年6月25日/ハイチ、首都ポルトープランスの空港、ケニア国家警察の先発隊(AP通信)

東アフリカ・ケニア国家警察の先発隊が24日、中米ハイチの首都ポルトープランスに到着した。

地元メディアによると、先発隊は26日未明にコニーユ(Garry Conille)首相と面会したという。

ハイチ政府はケニアが率いる国連PKOの作戦の詳細を明らかにしていない。当局は安全上の理由により、コメントできないとしている。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

ポルトープランスでは1年ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。

ポルトープランスの80~90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

国連はこの抗争で2500人以上が死傷、50万人以上が住居を失ったと推定している。

ポルトープランスの市民はケニア警察の到着を歓迎する一方、治安が回復するかどうか不安に感じている。

2年前から失業状態にある数学教師の男性はAP通信の取材に対し、「ケニアと国連が連携してギャングを打ち負かし、平和を取り戻してくれると信じている」と語った。

このPKOはケニア国家警察が率い、バハマ、バングラデシュ、バルバドス、ベナン、チャド、ジャマイカも警察官や陸軍兵士を派遣する。部隊の総数は2500人程度になる予定だ。

ケニアはこの任務について、「ポルトープランスの民家を一軒一軒捜索し、近隣から近隣へ、町から町へ移動し、都市全体の治安を回復させる」と説明している。

それが実現するかどうかはPKO次第である。

ポルトープランスの80~90%はギャングの支配下にある。地元警察によると、ギャングは民家に地雷を含む罠を設置したり、ライフルで遠くから銃撃する戦術を好むという。

あるギャングのリーダーとされる男はフェイスブックに声明を投稿。「我々は米中ロによる三国連合軍が侵略戦争を仕掛けてきても、勝つ自信がある」と書き込んだ。

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