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ハイチ首都で銃撃戦、治安部隊がギャングメンバー7人殺害

国家警察はフェイスブックへの投稿で、「治安部隊はヘリを奪いに来たギャングメンバー7人を殺害し、現場を離れた」と説明した。
ハイチ、首都ポルトープランス(Getty Images/PAメディア)

ハイチ国家警察は14日、首都ポルトープランスで治安部隊がギャングとの銃撃戦を展開し、ギャングメンバー7人を殺害したと明らかにした。

それによると、戦闘はポルトープランス郊外のギャングが支配する地区で13日深夜に発生。警察のヘリコプターが故障により緊急着陸を余儀なくされたという。

治安部隊はギャングにヘリを奪われる可能性があるとして、このヘリを爆破。ギャングを迎え撃った。

国家警察はフェイスブックへの投稿で、「治安部隊はヘリを奪いに来たギャングメンバー7人を殺害し、現場を離れた」と説明した。隊員にケガはなかったという。

X(旧ツイッター)で共有された写真には大破したヘリのそばで記念撮影するギャングの姿が写っていた。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ氏暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

ポルトープランスでは4年ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。大統領のポストは今も空席のままだ。

ポルトープランスの90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

ポルトープランスと周辺地域の暴力は昨年10月頃から激化。アルティボニット県ではグラン・グリフとみられる武装ギャングが複数の地区を襲撃し、市民少なくとも115人を虐殺した。逮捕者は出ていない。

ポルトープランスでは現在もギャング連合「ヴィヴ・アンサム(Viv Ansam)」と対立する複数のギャングが民間人を巻き込みながら激しい縄張り争いを繰り広げている。

今回ヘリが不時着した地区もヴィヴ・アンサムの支配下にある。

米政府は5月、ヴィヴ・アンサムとグラン・グリフを外国テロ組織と国際テロリストに指定した。

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