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▽この国立病院は先月末に運用を再開したものの、武装ギャングの襲撃を受け再び閉鎖された。
2024年12月24日/ハイチ、首都ポルトープランスの病院、ギャングに撃たれた人々(AP通信)

中米ハイチ首都ポルトープランスにある国立病院が放火され、建屋の一部が損傷した。現地メディアが13日に報じた。

この国立病院は先月末に運用を再開したものの、武装ギャングの襲撃を受け再び閉鎖された。

同院の院長はAP通信の取材に対し、「総合病院が放火されるなんて、本当に考えられないし、悲しい」と語った。

また院長は複数の医療機器が被害を受け、運用再開の見通しが立たなくなったと嘆いた。

地元当局によると、火事は数時間後に鎮火したという。国家警察と国連支援ミッションを率いるケニアの警察官が消火活動を見守った。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

ポルトープランスでは3年ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。

ポルトープランスの80~90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

ポルトープランスと周辺地域の暴力は昨年10月頃から激化。中部アルティボニット県では地元のギャングが複数の地区を襲撃し、市民少なくとも115人を虐殺した。逮捕者は出ていない。

この結果、100万人以上が住まいを失い、その場しのぎの不衛生なテントやシェルターで避難生活を余儀なくされている。ギャング紛争が始まって以降、国を離れた市民は数十万人と推定され、一部は米国を目指している。

この国立病院はギャング連合Viv Ansanmが支配する地域にある。

政府は昨年末に病院の運用を再開。クリスマスイブに記者会見を開き、政治家、警察官、ジャーナリストが詰めかけた。

しかし、記者会見の最中、武装ギャングが乱入し銃を乱射。ジャーナリスト2人と警察官1人が死亡、10数人が負傷する事態となった。ギャングは現場から逃走。逮捕者は出ていない。

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