◎武装兵はバイクに乗った状態で発砲し、逃亡した。男性が狙われた理由は不明。
ハイチ、首都ポルトープランス、政府とギャング暴力に抗議するデモ(Getty Images)

中米ハイチの移民局で働く男性職員が18日、第2の都市カパイシアンで正体不明の武装兵に襲われ、殺害された。

現場に居合わせた地元メディアの記者によると、移民局の北部エリアを統括する男性が自宅近くで撃たれ、搬送先の病院で死亡したという。

武装兵はバイクに乗った状態で発砲し、逃亡した。男性が狙われた理由は不明。

国家警察はこの事件に関する声明を出しておらず、捜査が進んでいるかどうかも分かっていない。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

首都ポルトープランスでは1年半ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。

ポルトープランスの80%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

国連によると、今年1~5月までに全土で殺害された市民は3200人以上。この1年半で50万人以上が住居を失ったと推定されている。

地元メディアによると、カパイシアンの治安はポルトープランスに比べると安定しているが、それでも1年半ほど前から殺人や暴力事件が増えているという。

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