◎地震は6日早朝に発生。震源は北部の都市ジェレミー近郊。地震の規模を示すマグニチュードは4.9。震源の深さは10km。
2023年6月6日/ハイチ、北部の都市ジェレミー、屋外に避難する人々(Ralph Simon/AP通信)

ハイチ北部で6日、マグニチュード4.9の地震が発生し、少なくとも3人が死亡した。

米地質調査所(USGS)によると、地震は6日早朝に発生。震源は北部の都市ジェレミー近郊。地震の規模を示すマグニチュードは4.9。震源の深さは10km。

同国では週末に降った大雨により、広い範囲で冠水・浸水被害が報告され、少なくとも51人が死亡した。

アンリ(Ariel Henry)首相は国際社会に支援を呼びかけている。この大雨により、1万3000人以上が避難を余儀なくされた。

世界食糧計画(WFP)は避難民への食事提供を開始したと報告している。

地元当局によると、6日早朝の地震で民家数戸が倒壊し、少なくとも3人が死亡、12人以上が負傷したという。

ジェレミーは海岸沿いの都市であり、2年前の大地震でも大きな被害を受けた。

AP通信は政府関係者の話しとして、「ジェレミーに続く道は大雨で寸断されており、救助作業を困難にしている」と報じた。

ジェレミーと首都ポルトープランスを結ぶ主要道路はここ数日の大雨で大きな被害を受けた町を通る。さらに、この地域はギャングの支配下にあるとみられ、救助作業に支障をきたしているようだ。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

ポルトープランスでは半年ほど前から複数の武装ギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。国連はこの争いで民間人数百人が死亡または行方不明となり、数十万人が国外に逃亡したと推定している。

AP通信の取材に応じた自治体関係者はジェレミーに通じる道路が洪水とギャングの暴力で通行できなくなっていることについて、「絶望的」と語った。

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